フリーランスが個人でWebサイト制作を請け負う場合、レンタルサーバーを利用するのが一般的です。
レンタルサーバーの契約は、お客様の規模や業種にもよりますが、
- 制作者が代行して契約・管理・更新する(お客様名義)
- 制作者の契約しているレンタルサーバーのアカウントで管理する
- お客様側で契約し、管理される
の3つのパターンに分けられると思います。
私が関わっている案件は、個人事業主やWebに詳しくない中小企業様が多く、ほとんどが2のパターンです。
さくらサーバーやエックスサーバーでの私のアカウント内でお客様のサーバーを用意しています。
どのパターンもFTP情報は厳重に扱う必要があり、メールではパスワードを付けて、Dropboxなどのオンラインストレージにも保存しないようにする。
1、2は、制作者がしっかりと管理し、簡単にFTP情報を渡してはいけない。
特にチームで制作している場合は危機管理を徹底しておく。3は、お客様からお預かりする重要な情報という意識をしっかり持つ。
FTP情報を教えてほしいと言われたら
よくありがちなのが、「期間限定や無料でSEO対策を行います」といった業者等からお客様の方に営業が入り、FTP情報を聞き出すケース。
FTP情報の重要性を知らないお客様のは、私に(制作者に)FTP情報を教えてほしいと言ってくる。
その他、他業者が関わるケースも同様で、お客様にFTP情報を教えてほしいと言われた場合、簡単に情報を渡すのは危険です。
FTP情報を他者に知らせるということは、
誰でもWebサイトの情報を書き換えてしまうことができる状態であるということ。
Webサイトに何らかのトラブルがあった時、責任の所在が曖昧になるということです。
対処法
私の場合は、FTP情報の重要さをご説明した上で、基本的にFTP情報はお渡ししません。
どうしても必要な場合は、
- アクセスする範囲を制限するFTPアカウントを作成する。(別途手数料いただきます。)
(FTPアカウント作成ができるサーバー、エックスサーバーなど)- トラブルがあった場合、責任は一切取れないことを承認してもらう。
(書面・メールで残す)
ようにしています。
頑ななようですが、FTP情報が洩れ、最終的にはホームページが放置状態になるケースをこれまで多く見てきました。
また、業務委託契約書にも機密保持やWebサイトの管理・運営に関して、第三者または他業者を介入させる行為を禁止する記載をしていますが、契約を平気で破るクライアントや業者もいます。
こうなると、フリーランスで対応するには、それはまた面倒なことになるので、絶対に避けたいところです。
私も駆け出しの頃は、
私も駆け出しの頃は、このFTP情報を軽く考えていて、打ち合せ先で「ではFTP情報は共有しましょうか」などと恐ろしい提案を笑顔でしておりました。
その時は、制作会社の外注Webデザイナーの立場で、その場に同席していたディレクターの方に「それは危険なことだよ」と教えていただいたことがきっかけで気づくことができました。
以上、これは私のやり方ですが、駆け出しフリーランスの方の参考になれば嬉しいです。
フリーランスのWeb制作の契約関連の書類も公開しています。
私の運営しているWebクリエイターズオンラインスクールでは、こういった際のお客様への対応や例文、契約関連の書類も公開して、メンバーはダウンロードできるようになっています。
契約書も行政書士にきちんと依頼して作成していただいたものです。
このようなWebスクールでは教えていないフリーランス実務についてもしっかりサポートできるのが当スクールの特徴です。
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